私が《罠師》を選んだ理由。罠師のメリットデメリット
【第5回】都内の美人営業マンが会社を辞めて茨城の奥地で狩女子になった件
【私は罠師です! 新米罠師が語る罠師のメリット】
皆さんこんにちは! 茨城県でヨガのインストラクターの傍ら、新米猟師をしているNozomiです!私のドタバタ連載は、まだ始ったばかり。ぜひよろしくお願いします!
さて前回は、猟師になるまでのフローや、私が実際に罠師になって初年度にかかった大まかな金額を綴らせて頂きました。今回は何故私が罠猟免許を取り、罠師を選んだのか、実際に新米罠師として猟期を終えてみて、私が感じた罠師のメリット・デメリットについて綴らせて頂きたいと思います。私の拙い文章を通して少しでも“狩猟”に興味のある方、すでに“狩猟”に携わっている方、そして何より“いのち”と向き合っている方のお役に立てれば幸いです。
皆さんが“猟師”と聞いて思い浮かぶものはなんでしょうか?
私は真っ先に鉄砲を思い浮かべます。私と同じように、猟師と言えば、世間のイメージでは銃とセットになる方が多いと思います。
ですが、猟師のなかには鉄砲を持たない猟師も存在します。それは主に“網”をメインに使って狩猟を行う網猟と、私のように“罠”をメインに使って狩猟を行う罠猟“罠師”です。
銃猟のように、銃を使って積極的に狩りに行く“動的”な狩猟と違って、私が行っている罠猟は“静的”な、待ちの狩猟です。フィールドに罠を仕掛けて獲物がかかるのを、ただひたすらに待ち続けます。とても簡単な作業に聞こえるかもしれませんが、山の様子をよく観察し、けもの道(獲物がよく通る道)を見つけ出し、その中で的確に獲物が踏む場所に罠を仕掛け、見回りをします。正直、凄く地味なイメージがあるかもしれません。
でも、自分の畑に出る害獣を駆除したい、害獣を寄せ付けなくしたい、畑を守りたい、そんな私にはぴったりの猟法です!
罠猟のメリットですが、なんと言っても、(銃猟と比べると)諸手続きが簡単でコストも安く、初心者の方でも狩猟を始めやすい事だと思います!
つぎに、罠猟を始めるまでの費用と、銃猟を始めるまでの費用をざっくりとですがまとめておきました。お住まいの地域によって、また、作る罠の種類や揃える材料・猟具によって金額はだいぶ前後すると思うのであくまで一つの参考までに確認して頂ければ幸いです。
♦罠猟を始めるまでにかかる費用
①免許取得代、登録料、手数料など 約4万円~5万円
②罠代 《罠を手作りした場合》 罠1個あたり約1500円~
《罠を購入した場合》 罠1個あたり約5000円~
♦銃猟を始めるまでにかかる費用
①免許取得代、登録料、手数料など
《第1種銃猟(散弾銃・ライフル銃)の場合》 約11万円~12万円
《第2種銃猟(空気銃・圧縮ガス銃)の場合》 約7万円~8万円②銃代 約30万円
上記の罠猟の金額は、私が今期使用した罠【くくり罠】の場合の金額です。
私は罠を安く、大量に作りたかったので自分で作りました。インターネットやホームセンターでなるべく安い材料を揃えて1個あたり約1700円程度で作ることができました。罠の種類や作り方については、また次回に深く掘り下げてお伝えしていきますね。罠をかける個数ですが、法律によってかけられる罠の個数は1人につき30個までと決められています。毎日の見回りの事を考えると上限の30個かけるのはなかなか現実的ではないかも? 先輩や師匠に毎回どれくらいの罠をかけているか調査したところ、実際に稼働させている罠の個数の中央値は10~15個前後でした! 私は仲間3人で免許をとり、罠猟を始めましたがやはり稼働させていた罠の数は30個前後でした! 1つのポイント(罠を仕掛ける場所)ごとに3~5つくらいの罠をしかけ、6つのポイントを3人交代でそれぞれの仕事の合間に見回りをしていました。ポイントは獲物の出没する場所、水浴びする場所、通り道など山奥にしかける事が多いです。
一方の銃の金額ですが、やはり物によってだいぶ幅がありますね……! なかには引退する方から無料(!?)でお古を頂いたりだとか、格安で譲ってもらったなんて方もいましたよ。今は銃猟を引退する方も多いので、もしかしたらあなたの周りにも行き場のない銃が眠っているかもしれませんね。
ちなみに、私の師匠のお友達のSさん(今年の春に銃猟を引退されました。)の銃は120万円したそうです(驚愕)!! そしてSさんが使っていた猟犬はなんと、200万円近くだったそうです・・・!? ・・・にひゃく・ま・・・?目がポーン!( Д ) ゚ ゚
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